老人ホームには様々な種類がありますが、聞こえの部分に配慮のある老人ホームは
「ろう老人ホーム」と呼ばれ、全国にわずかしかありません。
聞こえの障害を持つ高齢者は少なくなく、
そういった方への支援はコミュニケーション手段としての手話を用いた専門性の高い老人ホームが必要です。
今回は手話対応ができる老人ホームについてご紹介していきましょう。
手話対応可能な老人ホーム
聞こえに障害がある高齢者にとっては、コミュニケーション手段となる手話は重要なものでもあります。
手話にはよくテレビで目にするような日本手話と、日本語の語順に沿って手を動かす日本語対応手話があります。
聴覚障害の度合いによって使う手話が異なると言われています。
しかし現在、聞こえに障害のある高齢者に配慮のある老人ホームが少なく問題視されています。
そういった老人ホームは「高齢聴覚障害者福祉施設」と呼ばれますが、全国で9ヶ所のみとなっているのです。
なぜここまで少ないのでしょうか?
その背景には、老人ホームにおいてコミュニケーション手段の乏しさから
ほかの入居者とのトラブルにつながる可能性が高いということが挙げられます。
言葉の壁は大きく、一般的な老人ホームでは入居も難しいとされるケースが少なくありません。
聞こえに障害を持つ方の生活
聞こえに障害があると、普段の生活はどのようになっていくのでしょうか?
聞こえが悪いとコミュニケーションを円滑に取ることが困難になります。
そのため意思疎通をはじめ、社会参加における制限もあるでしょう。
社会から疎外され引きこもりになり結果的に認知症も発症してしまう方もいます。
こうした傾向から、耳の聞こえが悪い高齢者を支援する老人ホームの提供が近年注目されているのです。
しかし現状は手話に対応している老人ホームは非常に少ないです。
しかし手話ができる介護職員が今後増えていけば、社会的疎外感は少しでも軽減されるのではないでしょうか?
手話対応ができる老人ホームについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
元々耳の聞こえが悪かった方ももちろんいらっしゃいますが、
年齢を重ねると耳の聞こえが悪くなってしまうことも当然あります。
しかし、補聴器を使うことにも抵抗がある方も少なくありません。
何らかの原因によって聞こえに障害がある方は、
コミュニケーションの手段である手話対応のある老人ホームを求めている方が多いでしょう。
今後そういった専門性を高める介護職員やスタッフの育成・施設がさらに必要となってくるでしょう。